カラメル焼き

青空と鳥のさえずり、そよぐ風 何とも気持ちのいい午後のひととき。 愛猫は今日も丸くなり、お腹がゆっくり膨らんだり、戻ったりを繰り返しながら、寝ている・・・時折、耳をピクピクさせて風の音を聞いている。そんな、まったりとした午後に、突然何かが起…

黄泉への階段踏み外した男

北風が吹く一段と寒さが増した夜、空から雪がちらほら降りてきた。 誠二は行きつけの居酒屋で酒を飲み、一人ため息をついていた。 3日前、妻の和美が子供を連れて家を出て行ったのだ。誠二と和美は、誠二が20歳、和美が18歳から同棲して和美が20歳の…

不思議な壺

サトシの休日は、いつもスマホでゲームをしたり、ネットで買い物をしたり、ほとんどスマホと共に過ごしている。 そんな、ある日の休日、何気に開いたフリマアプリ。 いろんな物が売られていた。その中で、ちょっと、変わった物が売られている。 ひょうたんの…

私の中のあなたの世界

朝、6時に起きヨガをして、スムージーで軽い朝食をとり、新聞に一通り目を通し、身支度を整え家を出る・・・ それが、いつものさやかのルーティン。でも、その日はいつもと違い何となく違和感を覚えた朝だった・・・ 6時に起きヨガをして、スムージーを飲…

赤い風船

年の瀬も迫り、街は慌ただしさを増し商店街では年内一掃セールののぼり旗が、色とりどり賑やかに街を活気づけていた。そんな街の慌ただしさとは裏腹に、千冬はのんびり買い物をしていた。行きかう人たちは、足早に通り過ぎ、それぞれの目指すその店に吸い込…

大きな猫

わが家の大きな猫ご飯をくれる。水をくれる。時々、撫でてくれる。大きな猫の名前は、ハルさんという。ハルさんは、とても動き回る。僕が「ねぇ~ここに座ってよ」と鳴いても、ハルさんは、チラッとこっちを見るだけで、スタスタ何かを持って別の部屋へ。いつ…

オラクルカードの答え

直人と彩音が出会ったのは、大学のアニメサークル。 お互いにアニメが大好きで、いろんなアニメの話で盛り上がり、付き合うようになった。 大学卒業後、直人はIT企業のエンジニアに彩音は一般企業のOLになった。 仕事に就いてから、直人と彩音は、それぞれ忙…

見覚えのない電話番号

突然、携帯電話の着信音と同時に頭に衝撃が走る! うたた寝をしていた、ももは慌てて目を覚まし机に額をぶつけてしまった。 額を撫でながら、誰だろう?と携帯を見たが、見覚えのない電話番号。 ももは、電話に出ようか迷った。 もしも、電話の相手が、私の…

夢を見る星

秋も深まり、山々の木々は赤や黄色の葉に変わり周りの景色に彩りを添えた。そんな、景色をボーっとしながら、何となく黄昏ている、いち子。 この星に来て、もう六十年が経とうとしている。自分は何をしに、此処に来たのか?あまりにも、時間が経ちすぎ、あま…

カレンダー

雪が降ったかと思えば、今度は雨が降り 氷点下の朝でも日中は、かなり気温が上がったり 今年の冬の始まりは、なんか、いつもと違う 季節の変わり目に、いつも以上に翻弄されながらも、カレンダーは最後の一枚になってしまった。 めくられた、11枚のカレンダ…

晩秋 - nekomama1102のブログ

晩秋 - nekomama1102のブログ

晩秋

ここのところ、日増しにいっそう、寒さを感じる日々… 今朝は氷点下、これから本格的に北国は冬を迎える。 窓の外を眺めると、名残惜しそうに、落ち葉が、ハラハラ舞っていた。 ストーブの上には、ヤカンが湯気をたて、足元には、猫が丸くなって寝ている。 11…